第26噺「関西弁と京都弁」
セレネside
※オリキャラ注意
「なぁ、名前なんて言うん?」
「へ?」
夜、出張所の空気が嫌でコッソリ脱け出してきた僕とさっちゃんは、折角の京都なので散策していた。いい加減お腹が空いてきたさっちゃんは、『仕出し来てねェか見てくるわ』と言って出張所へ行ってしまったので、僕は此処でポツンと待っていたんだけど……誰だろう、この人。
金髪ショートでリングピアスつけてるお兄さん、肩には大量の刀が入ったデカイ刀袋を下げている。あれ?祓魔師のジャケットは着てるけどブローチは無い……元祓魔師なのかな?
上から下まで舐めるようにジーッと見てくるお兄さんに動揺していると目が合い、ニコリと笑いかけてきた。なんだろう、こんな視線向けられたの初めてだからよく分かんないけど……なんか怖い。
「えっと……知らない人に話しかけられても無視して蹴ろってお姉ちゃんが……」
「アハハー急所のことやろかそれ、怖いわぁ。
俺月本真白(マシロ)ゆうんや。ほら、これで知らん人やないやろ?」
「え、それ犯罪者がよく子供に使う言い訳…「ほら飴ちゃんやるで」わーいありがとうツッキーッ!!」
このお兄さん良い人ッ!!←おいデジャヴ
ツッキーは素早くポケットから出したサ〇マドロップの缶から飴を取りだし、僕の口に放り込んだ。サ〇マドロップを懐かしみながらモゴモゴしていると、「ツッキー……ええなその響き」とかブツブツ聞こえてきたけど気にしない。
「僕時渉セレネ、12歳だよ。」
「へぇセレネちゃんかぁ…可愛え名前やなぁ。
小っこいし人懐こいし可愛えし……よし。
セレネちゃん此処で長話するのもなんやしちょっと向こう行かへん?こじんまりしとるけど良え宿屋知っとるんや」
「え、ちょ……」
『何処連れてこうとしてんだこのロリコンがァアアッ!!』
「ぎゃぁああああッ!!!」
第26噺「関西弁と京都弁」
ツッキーに腕掴まれて連れていかれそうになったけど、重箱と缶ジュースが入った袋を片手にツッキーに飛び蹴りしてきたさっちゃんのお蔭でなんとか助かった。そっか今ので漸く分かった、さっきの視線は異性を見る目だッ!!今まで子供に接する大人の視線しか浴びたことなかったから分かんなかったよ。
いや田中君みたいなもろロリコンですオーラを出してる人は含まないからね、あれはあからさまというかなんというか……まぁ、ああいう田中君みたいなタイプとは違ってツッキーは……どう表せばいいのかなぁ?なんていうか、「ガチです」って感じ。
『話するだけで宿屋連れてく奴があるかッ!!思いっきりヤル気満々じゃねェかッ!!』
「いきなりなんやねん痛いわッ!!初対面で飛び蹴りされるん初めてやで俺ッ!!自分酷ないッ!?」
『変態に遠慮なんて要らねェよッ!!なァにが“よし”だよそもそもお前この小説の派生作品のキャラじゃねェかよなんで出てんだよッ!!』
「うわひっどッ!!そういう自分も変態やんけッ!!あとそれなんやけどな?そろそろ作者が過去編始めよ思たらしいんやけど講師キャラがまだ浮かばんのやて、やけ読者にアイディア募集したいけ宣伝してこいて作者が!実際今回の話京都編のオマケみたいなもんやで。」
『アイツかよッ!!本編で宣伝すんなよアホかッ!!』
えええええ何この展開どうすればいいの?;
あ、カンペ渡された。えーっと、「悪魔薬学、悪魔歴史学、グリモア学、魔法円・印章術、聖書・教典暗唱術の講師は出来ているのですが、体育・実技の講師が浮かびません。読者の皆様もし希望があればアイディア下さいお願いします」……ってあと一人じゃん頑張れよ作者ッ!!
『そもそもお前人間じゃねェだろッ!?さっきから口から悪魔の臭いがプンプンすんだよッ!!お前悪魔喰ったろッ!?』
「え……ツ、ツッキー?まさか……悪魔喰い(デーモンイーター)?;」
「あ、やっぱバレた?いやぁ悪魔の神さんには敵わんな、ハハハッ!ほんじゃ他の祓魔師呼ばれたらまずいけ帰りますわッ!!」
『二度と出て来んなよこの似非京都弁がッ!!』
「いや俺京都やなくて大阪やッ!!」
とツッコんだ後、ツッキーはふと此方を向いた。
「セレネちゃんほんまソックリやなぁ、いっちゃんに。
俺いっちゃんの同級生やったんやで?」
「へ?いっちゃんて……お母さんのこと!?」
「せやで。君みたいに可愛らしゅう笑顔でなぁ、
ふんわり笑って……ほんまに懐かしい………
ごめんな、セレネちゃん」「え……?なんで謝って…「そんじゃほなさいならッ!!」あ、行っちゃった……」
『なんだったんだよアイツ……今度作者ボコるか。
早く飯食おうぜー腹へった。ほらお前の分のジュース』
「やったー僕オレンジジュースが良いッ!!」
先程の事はおいといてさっさと夕飯にありつこうとする二人であった。
↓オマケ
「そういや獅朗ちゃん、こないだ祓魔師のジャケット着た刀のお兄さんに会ったよ!」
「…………おい、それ金髪でピアスつけてなかったか?
そんで関西弁で喋ってヘラヘラ笑う奴」
「そうそう、あとロリコン!」
「お前ソイツ指名手配中だぞッ!!もう五年以上も前からッ!!」
「え゛?;」
To be continued…