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ようやく初日の授業が終わった。まさか自分でもこんなことになるとは思わなかった
「ああ、織斑君、呉島君。まだ教室にいたんですね。よかったです」
「はい?」
「何でしょう?」
山田先生が俺と織斑に用があるのか、いったい何の用だ?
「えっとですね、寮の部屋が決まりました」
寮だと?もう部屋が決まったのか?
「えっ⁉︎でも一週間は自宅から通学してもらうんじゃ?」
「そうだったんですけど、事情が事情なので一時的な処置として部屋割りを無理矢理変更したらしいんです」
要するに下校中に拉致、誘拐されないようにするための措置か。しかし女子寮に男か、まさか男女一緒になるなんてことはないよな?聞いておこう
「山田先生、部屋は一人部屋ですか?それとも2人部屋ですか?」
「えっと…それなんですが、呉島君が一人部屋で織斑君が2人部屋です」
俺だけが一人部屋か、それだけわかれば十分だ
「そうですか、ありがとうございます」
「ちょっと待ってください、何で俺が2人部屋なんですか⁉︎」
「それは…数が合わなくて。ごめんね織斑君」
「大丈夫ですよ。でも今は荷物ないですし、今日はもう帰ってもいいですか?」
「あ、いえ、荷物なら」
「私が手配をしておいてやった。ありがたく思え」
「ど、どうもありがとうございます」
「まあ、生活必需品だけだがな。着替えと、携帯電話の充電器があればいいだろう」
「これが寮の鍵です」
俺の部屋番号は、1040か
「じゃあ、時間を見て部屋に行ってくださいね。夕食は六時から七時、寮の一年生用食堂で取ってください。ちなみに各部屋にはシャワーがありますけど、大浴場もあります。学年ごとに使える時間が違いますけど……えっと、その、お二人は今のところ使えません」
誰が大浴場などに行くものか、部屋のシャワーで十分だ
「え、なんでですか?」
…こいつとは二度と関わらないようにしようか?
「アホかお前は。まさか同年代の女子と一緒に風呂に入りたいのか?」
「あー……」
何故気づかない?
「えっ⁉︎織斑君女の子とお風呂入りたいんですか⁉︎だっ、駄目ですよ‼︎」
「いやいや、女子とは一緒に入りたくないです‼︎」
「ええっ⁉︎女の子に興味がないんですか⁉︎そ、それはそれで問題のような……」
ダメだこいつら、早く何とか…する必要などないな
「えっと、それじゃあ私たちは会議があるので、これで。二人とも、ちゃんと寮に帰るんですよ。道草くっちゃダメですよ」
「先生、俺はこれからユグドラシルに行かなければならないのでもしかしたら門限に間に合わない可能性があります」
「そうですか、でもなるべく早く帰ってきてくださいね」
「了解しました」
さて、まずは部屋に行って着替えるか
「ここか」
部屋に入ると中々のものだった。部屋の大きさは、広すぎず狭すぎず、一人部屋にはちょうどいい大きさだ。さっさと着替えて行くか
俺は人目を避けて校門前に行き、桜の見た目をしたロックシードと呼ばれる錠前を取り出し解錠させた。そして錠前は形を変え、ロックビークルというバイク『サクラハリケーン』になった。俺はそれに乗り、ユグドラシルへ向かった
ユグドラシルに着き、俺はプロフェッサーの所へ向かった。そこにはプロフェッサーだけでなく弟の光実もいた
「お帰りなさい、兄さん」
「光実、来てたのか」
「うん。兄さんこれから寮生活でしょ?だから今のうちに聞けることは聞いておこうと思ってね」
「やあ貴虎、初日の学園生活はどうだった?」
俺はプロフェッサーと光実に、担任が織斑千冬だったこと、そいつが独裁的だったこと、イギリスの代表候補生とあろうものが女尊男卑主義者だったこと、クラス代表に推薦されたこと、その際にイギリスの代表候補生がユグドラシルに喧嘩を売ったこと、そいつと来週試合をすることになったことを話した
「…初日からすごいね…」
「たかが代表候補生が我々に喧嘩を売るか…、貴虎、徹底的にやってくれ」
「そのつもりだ。ああいう奴には痛い目に合わせなくてはな。プロフェッサー、その試合、あれを使わせてもらう」
「ああ、そうしてくれ。是非ともISの戦闘データが欲しいからね」
「よりによって代表候補生が兄さんと戦うなんて、その人に同情するよ」
「という訳だ、夕食をとったら俺は行くぞ」
「兄さん、次はいつ来るの?」
「それはわからない。光実、お前は勉強も頑張るんだぞ」
「わかってるよ、兄さん」
そして俺は夕食をとりサクラハリケーンを展開しそのままIS学園に戻った
翌日、朝食をとりに食堂へ行くと少なからず人がいた。意外にも早い時間でも人がいるものだな。だが俺を見るなりいきなり侮蔑したような目をしてきた。どうやら昨日の発言が既に広まったようだ。だが関係ない。せいぜい粋がってもらおう。さて、和食を食べるか
食堂の料理は中々うまかった。これから食事をする時はあそこで摂ろう。
2時間目の授業が終わると織斑先生が織斑に話しかけた
「ところで織斑、お前のISだが準備まで時間がかかる」
「へ?」
「予備機がない。だから、少し待て。学園で専用機を用意するそうだ」
ほう、専用機か。まあせいぜいデータが目的だろうな。だが当の本人が何もわかってないか
「せ、専用⁉︎一年の、しかもこの時期に⁉︎」
「つまりそれって政府からの支援が出てるってことで……」
「ああ〜。いいなぁ……。私も早く専用機欲しいなぁ」
そう簡単に専用機が貰えると思ってるのか
「?」
「織斑、教科書の6ページを音読してみろ」
「え、えーと『現在、幅広く国家・企業に技術提供が行われているISですが、その中心たるコアを作る技術は一切開示されていません。現在世界中にあるIS467機、そのすべてのコアは篠ノ之博士が作成したもので、これらは完全なブラックボックスと化しており、未だ博士以外はコアを作れない状況にあります。しかし博士はコアを一定数以上作ることを拒絶しており、各国家・企業・組織・機関では、それぞれ割り振られたコアを使用して研究・開発・訓練を行っています。またコアを取引することはアラスカ条約第七項に抵触し、すべての状況下で禁止されています』」
「つまり、本来だったら、IS専用機は国家あるいは企業に所属する人間しか与えられない。だからソレ等に所属してないお前が専用機を与えられるのは異例中の異例だ」
「へえー」
本当にわかってるのか?
「しかしお前の場合は状況が状況なので、データ収集を目的として専用機が用意されることになった。理解出来たか?」
「な、なんとなく……」
やはりデータ収集か。補足を付け加えてやろう
「先生、口を挟んでもよろしいですか?」
「…言ってみろ」
「では。データ収集を目的として専用機が用意されることになったと先生は言った。それが何を意味するかわかるか?」
「えっ、どういうことだ?」
「貴様は都合の良いモルモットだ」
俺がそう言った瞬間に織斑先生が例によって出席簿で俺を叩こうとしたが防いだ
「どうしました、何か気に障ることでも?」
「貴様、余計なことを言うな」
「これは失礼、俺はユグドラシルではモルモットなものだから自分と同じと思ってしまった」
「なあ、モルモットってどういうことだよ?」
「気にするな、あいつが勝手に言ったことだ」
すると女子共が何かこそこそ話をし始めた。俺がモルモットだということか?
「ユグドラシルでモルモットだって」
「もしかしてユグドラシルってブラック企業?」
「人をモルモット扱いするなんてユグドラシルって最低ね」
などと言っているがいちいち気にしていられない。
「あの、先生。思ったんですけど、篠ノ之さんって、もしかして篠ノ之博士の関係者なんでしょうか?」
するととある女子が質問した。そういえばこのクラスに篠ノ之箒というやつがいたな。だがプライベートなことを素直に教えるとは思えないが
「そうだ。篠ノ之はあいつの妹だ」
まさかバラすとは、この姉弟は2人揃って馬鹿なのか?この世界を狂わせた元凶である篠ノ之束の妹か。まあ俺には関係ない
「ええええーっ⁉︎す、すごい‼︎このクラス有名人の身内がふたりもいる‼︎」
「ねえねえっ、篠ノ之博士ってどんな人⁉︎やっぱり天才なの⁉︎」
「篠ノ之さんも天才だったりする⁉︎今度ISの操縦教えてよ‼︎」
ここの奴らは驚くことがあると周りが見えなくなるのか?
「あの人は関係ない‼︎」
急に大声を出し篠ノ之の周りにいた連中は静まり返った
「……大声を出してすまない。だが、私はあの人じゃない。教えられるようなことは何もない」
それはそうだ。所詮ただの姉妹、姉と同じなわけがない。俺と光実だってそうだ。あいつは俺とは違う。俺と違ってあいつは優しさをちゃんと持っている。兄弟でも違って当然だ。だが同情はしない
こんな話をしているうちに授業の時間になった。
そして授業が終わり
「安心しましたわ。まさか訓練機で対戦しようとは思っていなかったでしょうけど」
オルコットが織斑にそう言った。あいつはいちいち声がでかい
「まあ? 一応勝負は見えていますけど? さすがにフェアではありませんものね」
「?なんで?」
教科書の内容をもう忘れたのか?
「あら、ご存じないのね。いいですわ、庶民のあなたに教えて差し上げましょう」
教える必要はないと思うが
「この私、セシリア・オルコットはイギリスの代表候補生……つまり、現時点で専用機を持っていますの‼︎」
お前それが言いたかっただけなのか?
「へー」
「……馬鹿にしていますの?」
「いや、すげーなと思っただけだけど。どうすげーのかはわからないが」
こいつ授業聞いてなかったのか?
「……こほん。さっき授業でも言っていたでしょう。世界でISは467機。つまり、その中でも専用機を持つものは全人類六十億超の中でもエリート中のエリートなのですわ‼︎」
だったら他の代表候補生はただのエリートか?自分だけすごいと思ってるのか?
「そ、そうなのか」
「そうですわ」
「人類って六十億超えてたのか」
「そこは重要ではないでしょう⁉︎」
こいつはISのことなどどうでもいいのか?
「あなたはどうなんですの?当然あなたも専用機が用意されてるんでしょうね?」
俺に話をふるな
「俺に専用機はない。そもそも必要ない」
「訓練機で私と戦うおつもりですの?私も舐められたものですわね」
「言ったはずだ、俺はユグドラシルとしてお前と戦うと」
「そうですか、では無様に負けることですわね」
昼食を食べ終えるとある話が聞こえてきた。どうやら先輩達が織斑にISのことを教えるとういう話だった
「結構です。私が教えることになっていますので」
篠ノ之がそんなことを言った。そこは経験者に教えてもらうのがいいだろうに、と思っていると
「……私は、篠ノ之束の妹ですから」
さっき関係ないと言っていた癖に今はそれを利用した。なんだこいつ、随分と都合の良い奴だ。さて、俺は俺でやるか
試合当日
今俺たちは第3アリーナのAピットにいる。他には織斑姉弟となぜか篠ノ之。しかし今問題が発生した。織斑の専用機が当日になっても来ない、故に俺からやることになった。まあ順番などどうでもいい。あいつを倒す。それだけだ。だが山田先生がやってきた
「お、織斑くん織斑くんっ‼︎来ました‼︎織斑君の専用IS‼︎」
このタイミングで来るか
「これが織斑君の専用IS、白式です‼︎」
コンテナに入っていたそれは名前の通り白かった
「本来はお前からだったが呉島から始める。呉島が戦っている間にフォーマットとフィッティングを済ませておけ、いいな」
「は、はい」
さて、俺は行くか
「おい呉島、ISスーツはどうした?」
織斑先生がそんなことを言ってくるが
「必要ない」
「何?」
俺はそのままアリーナに行こうとしたら今度は
「まちたまえ、貴虎」
今ここにいることがおかしいお方がいた
「何ですかあなた⁉︎ここは関係者以外立ち入り禁止ですよ‼︎」
皆驚いている。急に男が出てきたんだからな
「プロフェッサー凌馬、何故ここに?」
「プロフェッサー?どういうことだ呉島?」
「私はユグドラシルコーポレーションの戦極凌馬だ。今日は貴虎の試合を見に来た訳だ」
「だがあなたは部外者だ、ここは帰ってもらいます」
「まあお堅いことを言わないでくれ。貴虎に渡すものがあるからね」
「一体何を?」
「これだ」
するとプロフェッサーは俺にタンポポを模したロックシードを渡した
「これか、使わせてもらう」
俺は今度こそアリーナに出た
アリーナに出ると既にオルコットがISを纏っていた。
「あら、逃げずに来ましたのね。って、何故生身のまま…、ああそうですか、訓練機では勝てないとわかり降参しに来ましたのね。謝るなら今のうちですわよ。といっても、この民衆の前で土下座をすることになりますがね」
今アリーナのギャラリーにはクラス全員がいる。俺が負けると思って来ているのだろう。だがそう思っているのも今のうちだ。貴様の愚かな考えごと叩き潰してくれる
「セシリアさーん、もっと言っちゃってー‼︎」
「そんな奴ボコボコにしちゃえー‼︎」
そんなことが聞いてとれる。俺は基本周りは気にしない。さて、始めるか。と、思ったら
『君がセシリア・オルコットか?』
プロフェッサーがアリーナに放送を流した
「だっ、誰ですの⁉︎」
『君が喧嘩を売ったユグドラシルに所属する戦極凌馬だ。我々に喧嘩を売るのは勝手だがせいぜい喧嘩を売ったことを後悔しないようにしたまえ。では貴虎、やってくれ』
「やってくれって、ISスーツを着ていない人に何が出来るっていうんですの?」
やっと始められる。俺は『戦極ドライバー』を取り出し装着した。そして俺は『メロンロックシード』を出し
「変身」
『メロン』
メロンロックシードを解錠すると、上からクラックが現れそこから巨大なメロンが現れた
「メ、メロン?」
セシリアだけでなくギャラリーの奴らもざわついているのがわかる
一方、管制室では
「あれ、メロンですよね?」
「何故空からメロンが…」
「プロフェッサー凌馬、あれは一体…?」
「まあ見ていたまえ」
アリーナ
俺はロックシードを上に投げ、落ちてくるところでキャッチし戦極ドライバーにセットしハンガーを閉じた
『ロック・オン!』
すると戦極ドライバーからホラ貝のような音が鳴った。そしてベルトについてる『カッティングブレード』を振り下ろした
『ソイヤッ‼︎ 』
『メロンアームズ』
するとメロンが俺に覆い被さり体が別のスーツに変わった
「ッ⁉︎」
皆が驚いているのがわかる。そしてその中で俺の頭に兜が装着され、そして
『天下・御免!』
メロンが展開しアーマーになった。そしてメイン武器(盾)『メロンディフェンダー』が現れた
「ぜ、全身装甲⁉︎何なんですかそれは⁉︎」
「貴様如きに言うつもりはない。始めるぞ」
管制室
皆貴虎の姿が変わったのを見て空いた口が塞がらなかった。そして千冬が口を開けた
「プロフェッサー、あれは一体…?」
「あれは我々ユグドラシルが開発した『アーマードライダー』だ。貴虎が変身した姿は斬月という」
「あの、天下御免は…?」
「私の趣味だ、いいだろう?」⬅︎超笑顔
再びアリーナ
俺は『アーマードライダー斬月』となりオルコットと対峙している
「最後のチャンスをあげますわ」
「何?」
「あなたがどんな姿になっても私が一方的な勝利を得るのは自明の理。ですから、ボロボロの惨めな姿を晒したくなければ、今ここで謝るというのなら、許してあげないこともなくってよ」
「ふん、くだらない。さっさと来い」
「そう? 残念ですわ。それなら――」
奴は武器を構えた
「お別れですわね‼︎」
奴はビームライフル『スターライトmkV』を放ったが俺はメロンディフェンダーで防いだ。傷一つつかない。凄いな、この盾は
「防いだだけですか。さあ、踊りなさい。私、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でるワルツで‼︎」
「勝手に踊ってろ」
俺はタンポポを模したロックシード『ダンデライナー』を展開し、それに乗った。これで飛行を行うことが出来る
「それが無いと飛べないようですわね、この勝負は見えてますわ‼︎」
奴は銃撃を行うが俺はそれを回避。そしてダンデライナーに備え付けのガトリングを発射した
「そんなもの‼︎」
だが奴も回避したか。まあ計算内だ。俺は『無双セイバー』を取り出しそれの端を引き、トリガーを引いた。無双セイバーから弾丸が発射された
「なっ⁉︎」
弾丸は直撃した。奴はまさか剣で銃撃されるとは思っていなかったのだろう
「くっ、よくも…ならこれで」
奴のISの周りに浮いている何かが外れた。ビット兵器か、面白い
4発同時に発射されたが俺は避けながら盾で防いだ
「くっ、盾を使うなんて卑怯ですわ‼︎」
「卑怯も何も、これがメイン武器だ」
それにしても、あいつはビットを展開している時は自分で攻撃をしていない。それにまだ残っている。なら
「はっ‼︎」
俺は高速で奴に近づいた。俺はまずビットを破壊し奴の攻撃はダンデライナーのガトリングでする。奴はガトリングをもろに食らった。そしておれはある程度近づいた
「そんなに近づいて、おあいにく様、ブルー・ティアーズは六機あってよ‼︎」
自分の攻撃手段を攻撃する前にばらすか?
「それがどうした」
ビット攻撃を防ぎ、破壊した
「ッ⁉︎そんな⁉︎」
「はあっ‼︎」
俺は無双セイバーの一撃を奴に食らわせた
「キャーーーー‼︎」
奴は制御できずにそのまま落下した。俺は一度無双セイバーを納め地上に降りた
「うっ…」
奴は俺の一撃が聞いたのか中々立てずにいた。だが今は試合だ、敵に情けを掛ける必要はない。そして俺は再び無双セイバーを構えた
「ハアッ‼︎」
俺は無双セイバーで切りつける
「キャー‼︎」
それからはもう俺の一方的な攻撃が続いた
観客席では斬月の一方的な戦いに言葉を発せられなかった
管制室では
「流石だ、貴虎。IS相手に一歩も引かないとは」
凌馬は斬月の戦いぶりを絶賛していた
「相手は代表候補生なのに…凄いです」
「プロフェッサー、あれは一体何なのだ⁉︎」
「あいにく機密事項だ。教えることはできない」
「セシリアの奴もうボロボロじゃないか‼︎試合をやめさせないと‼︎」
「それはできない、シールドエネルギーが0になるまで試合は終わらない」
「‼︎クソッ‼︎」
すると一夏はピットから出ていった
「待て一夏‼︎」
千冬が呼び止めようとするが遅かった
アリーナ
「ハアッ‼︎」
「キャッーー‼︎」
奴はもう起き上がることさえ難しいだろう。だが試合終了の合図がない。これで終わらせる
「貴様から勝負を吹っ掛けてこのざまか。貴様は所詮その程度だ」
俺は再びカッティングブレードを振り下ろした
『ソイヤッ‼︎ メロンスカッシュ‼︎』
「ハアッ‼︎」
俺は『無頼キック』を奴に食らわせた
「キャーーーー‼︎」
奴は立ち上がらない。だが試合終了にならない
「おい、あいつのシールドエネルギーは?」
『1だけ残っているね』
プロフェッサーがそう言ってきた。まさか1だけ残るとわな。
「終わりだ」
俺は無双セイバーを奴に向けると
「やめろーーーー‼︎」
…なんか来た