06
その日は雨の降りしきっている日だった。
税理士の男は雨の中、駐車場に車をとめて、車から降りて、税理士事務所に向かおうとしていた。駐車場は車がたくさん止まっていて、人が多かった。
章吾はそれを待ち構えていた。
税理士が事務所の入り口に向かおうとすると、短刀をもった章吾はその男に近ずく。
男が税理士事務所に入ろうとすると、
1舜時が止まったかと感じた。
章吾は背後から男を刺した。
血が流れる。そのまま男は倒れ込んだ。
周りにいた人達は叫び声をあげる。
「ひえ〜」
「人殺し」
章吾に「警察を呼べ、一人刺されたぞ」と言った。
「ごめんや頭の命令だ。恨まんといてな」
そう言って、雨の中を章吾は走り去る。
そのまま章吾は家に戻る。
数日後、家に警察がやってきた。
「章吾さんっていますかね」
「俺です」
「警察署の方に来てくれますか?」
すぐ殺した事だなと思った。
「何の話ですか?」
「殺人がありましてな。DNA鑑定で数日前駐車場で殺人がありまして、話を伺いたいのです」
そのまま警察署にいかれ、
取り調べ室でこっぴどく言われる。警察は税理士の写真を章吾に見せ、
「貴方が刺したのを多くの人が見ている。言い逃れはできませんよ」
と言った。
「動機はなんですか?」
その答えに、
「あいつを刺したのは俺だ、あいつが組の借金を取り扱っていて、俺が殺した」
「誰の命令だ」警察官は言う、
「俺一人で考えた事だ。借金にうるさいから殺した。全部俺一人が考えた事だ」
「誰かを弁護していないか?」
「俺一人だ」
「本当か?」
「ああ」
「裁判を起こしたい」と章吾は言う。
「悪いが録音させてもらった」と警察官は言う。