15
禁じられた場所に出た。
そこは森が茂っていなく、立ち入り禁止区域になっていたが、章吾は進んだ。
声が聞こえた。
「やっと来たか」脳裏に悪魔が言った。
「章吾だ。ここへ来れば呪いが解けるとゆう事で来た」
「ここは人間のくる場所ではないぞ」
「お前のこの寂しい人生に願いを一つだけ叶えてやろう」
「じゃあお願いがある。俺を逃がそうとして死んだ友人達の遺体を燃やしてほしい。遺骨を持っておきたい」
「いいだろう」と脳裏に悪魔は言った。
友人の遺体から遺骨が章吾の元に預けられた。
その遺骨を章吾は近くの花の枯れた花瓶に花を取り出し、入れると、
「ここは核戦争の前の人間達が作った所だ」ここは人間の核戦争前を保存していると言った。
道が開けて、章吾はその地へ行くと、光のカーテンのようになり、章吾を覆う、
その姿は鏡のようにもなり、
章吾はその光のカーテンを進む、
様々な光が章吾を覆う、それは星の束になって章吾を包む。
その瞬間、章吾は子供の頃の家に居た。
母親が台所で家事をしているのが見える。
章吾はまだ赤子だった。
それから章吾は幼稚園に入り、小学校へと進んでいく。
子供の頃の思い出が章吾をかすめる。
女の先生との思いで、
学校でやらかした悪さ、彼は超空間や超次元を超えて、
彼の人間だった頃の思い出が章吾によぎる、
段々と子供の章吾は成長していく、
先生との出会い、いたずら、母との存在、
母が章吾に語りかける。
「章吾」
章吾はその映像を見て、涙する。
「母さん・・・」
章吾はやがて大人になり、成人する、
そして今度はヤクザにはいらず、普通の人生を送っている章吾の自分の姿が見える、ソープの女と結婚して、幸せな生活を送っている、
自分が見える。
「ああ」章吾は言った。
「これは何の映像か」
自分の神様の人生だろうと章吾は思った。
そしてあの女の先生に抱きしめられて、
そのうち章吾の姿はラプトルから人間の姿に戻っていった。
人間の姿に戻れた章吾は、火に包まれた森を抜けようとする。
そのまま森を出た章吾は、その日が終わり朝を迎えようとしていた。
章吾は駅に向かって、列車に乗り、北海道へ向かう。
そして章吾は北海道で友人達の墓を作って弔った。
それから章吾は第2の人生を出発しだした。