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120の大連隊だった連合軍もハードリアン線を突破して、
アルジ−二につく頃には、12機しか残っていなかった。
アルジー二の多くの峰の頂きを超えて、氷河のある荒涼とした、海岸の地域に着いた。
アークバードの場所は、アルジーニの基地である。各ミサイル を乗せたアークバードを飛び立つ準備をしていた。V2の核ミサイルを載せたアークバードを
破壊するため、ラリーは力を持って飛んでいた。
「賭けには勝ったな」ラリーは、バートレットに言う。
「こっちにしか賭けてないぜ」バートレットは笑って言った。
白い鳥の基地が見えてきた。あいかわらす風は強く吹いている。
「V2ミサイルロケット発射完了」という言葉で、
V2ミサイルを積んだ白い鳥は飛び立った。
「あれがアークバード?」若い一人は言った。
「そうだ、宇宙からの攻撃が可能な無人衛星兵器、宇宙からの攻撃機に対応できる兵器は今ウスティオにはないに近い」バートレットは言った。
「あれからの核攻撃をここで止める。なんとしてもアークバードを破壊する」
ラリーやバートレット達は、ベルカ軍の追っ手を気にしながら、
基地にある設備を破壊する。「制御装置は何処だ」とラリーは尋ねる。「白い鳥は飛び立った。あの白い鳥を止めなければ」基地からの対空ミサイルが飛び交う中、黄色中隊隊が迫りつつあった。
黄色中隊が、「こちら黄色中隊。敵の数は少ない。賽は投げられた、帰還を考えるな。何としても連合軍を阻止しろ」
ベルカ軍特殊第九部隊が隊列を組み、連合軍に立ちふさがった。
「来たか、ベルカ軍、最強部隊のお出ましだ」
「たしかにベルカは強い。生きて帰る覚悟はあるか?交戦規定は生き残れだ」ラリーは仲間に言った。
「死ぬ覚悟だ」
「こちら、フォックス2、後、もう少しでアークバードより発射される・・・」
「こちら管制司令室、白い鳥からの核ミサイルの発射を何としても阻止しろ」
「アイアイサー。くっ。今までの奴らより速い・・・。強い・・・。黄色中隊が手強い」
空では、追っ手を防ぎ、黄色中隊の猛攻を凌いでいた。
「見せつけろ、ウスティオの誇りを。ディレクタスを火の海に変えるな」
アークバード発射まで残り少ない。ラリー達は、ありったけのミサイルを発射していた。
だが、第9連隊はそうもさせてくれない。
「アークバード発射まで後、5秒。4,3,2,1。」
「時間だ白い鳥を発射をする」ベルカ軍は、強制的に発射をした。
白い強力な、レーザーが発射される。
「白い鳥の発射を確認」ウスティオ軍に悲鳴がこだまする。
アークバードの発射が確認された。
「首都は終わりか?ベルカの薄汚い連中の力にウスティオは負けるのか」
その時、バートレットの中で何かが吹っ切れた。
「お願いがあるんだが・・・」バートレットは無線でラリーに連絡を入れた。
誰もがあきらめたその時、バートレットだけははミサイルを持ち、悠然と白い鳥に近づいていた。
そんな中、バートレットの目は真剣だった。
白い鳥は高度を上げ宇宙へと移動していく。
「俺の距離なら、白い鳥を破壊できる」
「バートレット大尉、もしかしてお前・・・」ラリーは一瞬のバートレットに話しかける。
「俺の息子にラグビー教えたかったと伝えといてくれ・・・」バートレットの覚悟にラリーは、言う。
「バカ言うな、息子さんは、あんたの生還を願ってる。バートレット言ったじゃないか、
自分の手でラグビー教えろよ、
いつか最高の選手だったって息子さんに言いたいんだよ!」ラリーは、目を真っ赤にした。
「大尉、ここから白い鳥を破壊するには宇宙への大気圏突入で大尉の機は火に包まれ消滅する・・・」
「覚悟の上さ」バートレットが少し笑ってそう言って、無線を切った。
そう言った後、バートレットは高度を上げ、ありったけのミサイルをアークバードにぶち込んだ。
アークバードの搭載された核ミサイル爆発により、空が、爆風に変わり、輝く爆風が、紫色の爆風が空を覆った。
バートレットの機体は宇宙までの高度で機体は炎に包まれる。
空が、紫色の輝く雲に包まれた。空が暗闇の中、輝く。
多くのベルカ軍、黄色中隊の戦闘機が爆風にのまれて消滅していった。
「バートレットォォォ・・・!」ラリーは叫ぶ。
ラリー達はバートレットを止めようとしたが、遅く、爆風で空が巨大な雲に包まれ、
バートレットの機は跡形も無く爆風に轟音とともに空に散っていった・・・。