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初まりは、若い連合軍のパイロットが放った、ミサイルで開戦の幕はきっておとされた。
「フォックス、フォックス、交戦を許可する」管制室の声。
「レーダーロック。ファイア」ミサイルをベルカ軍に打ち込む。
隣で飛んでいた、連合軍の機体は、「engage in」と、無線で述べて、機体を右斜めに傾けると、
離れ、ベルカ軍との交戦に入った。
ラリーは推力推進ノズルを全開にして早い速度で交戦に向かった。
眼下に捉えるのは、黒い山脈のみ、人間の交戦状態に山脈は静かに身を潜めていた。
バートレットの機体は、ベルカ軍の激しいミサイル照射を何度もかい潜り、
空を逃げ回りながら、反撃を伺っていた。
ラリーはバートレットを助けるべく、ベルカ軍機を引きつけて、戦っていた。
「レーダー照射、ロックオン」ベルカ軍の機体が、バートレットの機体にロックオンした。
その時、ラリーの機体は、バートレットを捉えた機に持っている機銃を打ち込む。
黒煙が吹き、ベルカ軍機を1機落とす。
その時、ラリーもロックオンされかけたが、それを察した、ラリーは機体を急旋回させた。
ミサイルをかいくぐると、機銃を向けているベルカ軍機に、
バートレットからのミサイルで、ラリーは危機を脱した。
「言っている場合じゃないが、一つ借りができたな」ラリーはバートレットに言う。
「そんな事言ってると、帰って、英雄にはなれないぜ。生き残った奴だけが、歴史を語れるんだ」
バートレットは言う。
「ミサイルをアルジーニに着くまで、なんとか維持せよ」
仲間が、「そんなわけに行きませんよ。アルジーニに着くまでに全滅しますよ・・・」
「敵、後方から、敵機、ラリー逃げて」
ラリーは、エアブレーキを引くと、一気に減速して、敵機の後ろを取った。そのまま機銃の射程に敵を捉えると、
機銃をぶち込む。敵機は、それを1つ旋回して、ラリーの機影から消える。
さすがに敵軍は強い。
だが内戦下をくぐってきた、ウスティオのエースは冷静だった。
もう一度、機体をロールさせ、スピードで劣る自分の機をもう一度ベルカ機をガンの射程に捉える、
機銃は火を吹いた、ベルカの機は火に包まれた。
連合軍のパイロットの機は1つ、また1つとベルカ軍により堕ちていく。
「管制室より。なんとか突破できるか?」
仲間は、「ハイ、ハイ、やってますよ。上も下も炎ばかりだ」
仲間が、「これが、伝統のベルカ軍の強さですか、くそったれ・・・」
バートレットが、「早いとこ、アルジーニに着かないと、終わっちまうぞ」
「よし、花火の中に突っ込むぞ」ラリーは無線でバートレット達に伝える。
ベルカ軍の強さに震える若いパイロットもいる中、
ラリーは、ベルカ軍機と激戦している仲間達のため、戦火へ突っ込んだ。