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紫とだいだい色の朝焼けが、目にしみる。朝日の光がウスティオ軍機を照らしていた。
サムポート飛行場は、多くのウスティオ機とオーレリアの機が集結していた。
停戦合意に向けて、ウスティオとオーレリアとエストバキアの反ベルカ軍の一大掃討作戦である。
多くの整備兵が、ガソリンや機体チェックしていた。
多くの整備兵が誘導灯を持ち、戦闘機を導いている。
ウオ〜ンとゆう音と、内戦で活躍した、様々な屈強な兵士達の話し声に包まれていた。
その中、ラリーは、空軍基地に来ていた。
多くのF16やSu27が出撃を待っていた。多くの兵達に無視されながら、ひたすら旧友達を探していた。
ラリーがいるのを見つけて、旧友が声をかける。
「ラリー、ラリーじゃないか」
「見ろよ、ラリーだ」
仲間がラリーを見つけて話かけた。
「もう1度、飛びたいんだ。これを最後のウスティオにいる、
ベルカ軍と・・・。停戦協定に持ち込める戦いだと大佐から聞いたから来たよ。」
ラリーは真剣に仲間達を見つめる。
「僕は、テリー大尉。エストバキア第3航空師団から来ました」
「俺は、スベンソン。オーレリア第7航空師団です」
それぞれが、ラリーと握手をする。
「ラリー・フォルク。ラリー・フォルク中尉です。この作戦に参加するために来ました」
そう言って、ラリーは握手をして、これからの健闘をそれぞれ分かち合った。
「作戦の議論があるようです。」
ラリーは、「分かった」と長めに答えた。気持ちがこもっていた。
そのうち、ロスマンの姿も見えた。
ラリーの事をロスマンが見つけた。
「ラリー、来たんだな・・・。」
「これが、内戦の最後になるといいのです。停戦のため、自分の内戦の最後の飛行にしたいと思い来ました。
僕は軍人です。ここまで内戦に参加したのだから、貴方とともに最後まで戦いたい。軍人をやめれば、
俺は何もないから。エルジアに行けば、いい生活もあるでしょう。
でもこれが、俺に与えられた使命と思うのです」
「ラリー・・・」
そう聞いて、ロスマンは1瞬、沈黙した後、
「作戦の議論と、若いパイロットもいる。励ましてやってくれ。それと出撃前の激励の言葉を頼みたいな」
と、ロスマンは軽く言って、他の兵士達を激励しに兵士達の輪に行った。
バートレットの姿がラリーの目にとまった。
「バートレット!」ラリーは声をかける。
「ラリー・・・」バートレットは答えた。
両友は抱き合い、「この戦いで、お前と飛べるか」そう言った後、
「ベルカの残党は、敗れた。聞いてくれ、俺はバートレット大尉だ。停戦合意はきまったようなもんだ」
大声で叫ぶ。
仲間達が、一斉にウスティオの歌を唄い初めた。
風が吹いてきた。
ラリーは、叫ぶ。
「嵐だ、嵐が来る」
「どうした」と仲間達が騒ぎだした。
「風で解るんだ・・・。嵐がくる・・・」ラリーはそう言った。