05
ディレクタスが陥落して1ヶ月以上が経っていた。
新聞記事に載っているのは、自分にとってよくない記事ばかりだった。
政府軍の反撃は凄まじく、反政府が落とした町も次々に陥落させられていく様子だ。
たまにニートベルトから、軍関係の話でなければ、ベルカの労働者達の不満等、
それなりの情報をえていた。ベルカの内情が厳しい等、情報は知っていた。
もう町は、秋を迎えていた。赤い紅葉が町の路上の縁側を覆いつくしていた。
紅葉が道を多い尽くしている中、子供達が自転車でその道をかけぬけていった。
ティムはニートベルトを通じて家族の無事を確認して、家族の無事を確認していた。
いつも、ニートベルトからの伝言を黒い帽子を深く被った男が、情報をコンピューターだけでなく、
伝えてくれる。いつもどうりその男と暗い路地で出会うと、ティムは、その男と
路地を抜けて、広い表通りに出て、会話していた。
男は、話さない男で、磁石を片手にそこで時間つぶしをするのが日課であった。
「貴方は、毎日こんな仕事しているのかい。いい仕事でも見つければいいのに。政治の事なんて知らないのに、
こんな事ばかりゃって」よくティムは男の事を心配していたが、仕事以外のこの町の知合いの少ないティムにはいい話相手だった。
「いえ、私はそんな事は解りませんよ。政治の事なんて」
男と2時間ぐらい過ごした後、ニートベルトに伝言を送る。
普段は大したやりとりをしないのに、機嫌がいいせいか、その日だけはりきって多く会話した。ティムの機嫌がいいのを男も気ずいているよだ。機嫌はよかったが、ニートベルトの事にはティムも話にわざと出さなかった。町の道に自動車は走っていなく、紅葉の赤で道は覆われていた。
ティムは政府軍の情報の通信の管理下にない、反政府の郵便局で、ニートベルト相手に電報を打つように
働きかけていた。背広姿の50歳の職員は頭を掻きながら、電報の発信者の業務の職員は、どのような物か聞いてきた。「ベルカ宛ですな」職員は言った。「お願いします」そう言って、電報の内容を記録した茶色い封筒を取り出した。
ベーコンと小さめのフライパンで焼いた、卵焼きを口にしながら、
ホテルで書き記した封筒は便箋をしていなく、電報の内容を記録した物だった。
電報の内容は軍に所属しているニートベルトに家族のエルジア大使館にエルジアへの亡命の許可申請の発行
をしてほしいとの書類と兄との再開をしたいとの依頼だった。
ティムは、ニートベルトに兄との電報の通信の連絡がとれないか?とも依頼していた。
兄も家族の無事を願っているだろうし、自分が兄との戦う事に疑問を抱いていた。
でも、兄は政府軍に今いる。
本当に兄は政府軍にいたいのだろうか?ただ、政治に振り回され、本当の社会の
理想なんて考えれないだけではないか。
ただ、家族が生きていくうえで、軍の思想に振り回されているだけだろう。
本当の意志を聞きたいし、自分の考えを聞きたいと思っていた。
その、報を、ニートベルトを通じて連絡がとれないか考えていた。
時間は、8時を回り、その中何度もニートベルトに連絡を送る。
ニートベルトは、その日の連絡には反応しなかった。
翌朝、確認してみると、ニートベルトからの返信があった。
次は、ウスティオ軍の情報が知りたいのか?とのいやみの連絡だ。
兄と話したいとの連絡をいれた。
わかったとの連絡だった。
今、ウスティオは大変な内戦だ、兵士一人でも大変だ。との事だ。
その1時間後、ニートベルトからの正式な回答があった。
「君の兄さんの知り合いに頼んで、連絡はとれるようしておこう。
ただ、軍関係は教えられないのは解るな。個人的な会話だけだ。
どうゆう内容だ?」
「兄が軍の戦いを望まないか聞きたい」ティムは受話器の向こうから真剣に言う。
「今、自分は、反政府だ、個人的なやりとりまでなのは解るな」
「自分の兄はただ、軍に振り回されているだけだ。そんな思想しか許してくれないのさ」と言った。