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家族で妹は、まだ20にも満たない。
家族のエルジアの亡命は、どうなのか? ティムのエルジアへの亡命のために、大使館の電話帳で調べ、電話をかける。
「エルジア大使館の受付時間は今ではありません。午後の受付時間は過ています」
との回答。エルジア大使館も内戦に対応に追われているようだ。依頼も出国も自分だけではないようだ。 早めにしないと緊張が高まれば、対応しずくらくそう思った後、ティムは、公園に行った。鳩に餌をやっていた。子供が、声をかけてきて、
「あなたは、兵隊さん?」と言う。
「ああ」と答えた。
「内戦に参加しているんだよ」と答えた。
少年は、そう言うと、ブランコ遊びに夢中になっていた。その夜、ホテルの自分の部屋の呼び輪とノックが聞こえた。部屋に来たのは、隊長だった。「話しがあってね」
その時、酒がはいったせいか、ティムは機嫌がよかった。
朝まで、隊長と談笑して、打ち解けた。部屋にある地球ぎを見つめて、ウスティオの歴史を語る。隊長の目は、真剣だった。隊長は、カーテンを開け、朝日を見つめながら 自分の理想をおおいに語っていた。
「この戦いは本当に負けるわけにはいかない・・・。戦で多くの犠牲者をだした。君の兄は、軍人かね?」
「ええ」
「どこの配属かね?」
「政府軍です」と答えた。
「なぜ?」
「考えがちがう。それだけの事ですよ」
「兄は立派な人間ですし、尊敬にあたいします」短く答えた。
「食事はいりませんか?」と答える。
「いやいいよ」と隊長。
「君の友人との通信の事なんだが・・・」と、言う。 ティムは、一瞬、顔をくもらせた。
「僕は、ベルカを敵に回すのは絶対に反対ですから」と言った。隊長は、
「強大なベルカも各国を敵に回せば、生き残れないと言いたいんだな」
「ベルカには、武力より、経済や、政治の面で新しい国になってほしいと願っているだけです」
「そのための戦争じゃないか。平和な時はお宅らが活躍しても、戦争は、俺達の考えを聞いてほしいな」
「お宅子供はいるか?」隊長は続けた。
「いえ、でも家族は」
「それは知っている。もし、通信番号を教えてくれたら、エルジアへの亡命の申請の手続きを簡単にしてもいい」
「考えさせて下さい・・・。」その3日後。
隊長の郵便受けに茶色い封筒が入っていた。郵便を通してなく、直接入れた物で切手は、貼っていなかった。白の紙にベルカとの通信番号が書いてあった。