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ティムは仕事帰りに、車を走らせていた。病院に立ち寄る予定だった。空には航空機がそれぞれ舞いながら、空戦を繰り広げているのがわかった。
危険で外に出る人間もいなかったが、ティムだけは病院に向かっていた。
ティムの車が病院に着こうとする矢先、病院は悲鳴に変わった。
ベルカ軍の爆撃機7機が病院を爆破したのである。
捕虜がいる、近くの病院が政府軍の無差別爆撃をくらったとゆうニュースは、すぐティムの元へ届いた。
ティムは車を走らせた。病院では、瓦礫の山で、多くの血のついた患者服に子供の親たちが、
子供を抱きしめて泣いていた。ラリーは捕虜の男の病室に急いだ。
少年の病室までは多くの人だかりで移動は時間がかかった。病室につくと看護婦がいた。
「この病室の捕虜を探しているのですが」ラリーは看護婦に尋ねる。
「私のわかるかぎりでは、その方はここにいません」他の仕事に追われながらも、ラリーに親切に答える。
「では、どこに?」
「処置室だと思うわ」と教えてくれた。
「処置室は何処になります?」ラリーは慌てた表情で聞き返す。
3階の左の一番奥です」と他の仕事をこなしながら看護婦は言った。人ごみを掻き分け処置室へいくと、
看護婦達が忙しそうに、点滴の薬品や様々な薬品、医療機材を忙しく運んだり、
処置室を出たり、入ったりしていた。
病院は、相変わらず、人が多く、他の患者達の処置で、ひっきりなしに人通りが多い。
点滴が見えて、少年はいた。少年の姿を確認しているラリーに、それを見た看護婦が、今、昏睡状態ですから、面会はやめてと外に連れ出された。
その後、数十分後に「ピーツ」とゆう音が響く。それは何の音かラリーには解った。
捕虜の男の鼓動は停止した。処置室に入ると、男の遺体に看護婦が祈りを捧げていた。
ティムは、処置室の外の椅子に腰を下ろして、捕虜の男の最後を嘆いて、泣いていた。
ティムは政府軍の情報の通信の管理下にない、反政府の郵便局で、
ニートベルト相手に電報を打つように働きかけていた。
背広姿50歳頃の職員は頭を掻きながら、
電報の発信者の業務の職員は、どの様な物か聞いてきた。
「ベルカ宛ですな」と職員は言った。
「お願いします」そう言って、
電報の内容を記録した封筒を取り出した。
ホテルで書き記した物を便箋のない封筒に入れて
内容を記した物をまとめる。
電報の内容は軍に所属しているニートベルトに家族のエルジア大使館に
エルジアへの家族の亡命の許可書の申請の発行をしてほしいとの書類と
政府軍にいる兄との再会をしたいとゆう依頼だった。
それを切手とともに郵便局の職員に無言で手渡す。
職員は電報を近くで近視用眼鏡を外して見ながら受け取った。
「共和国に平和をお願いします」と職員は言った。
「エルジアに交通許可の書類ですか・・・。ちょっとここでは無理です」と続けた。
「いや、それでベルカに交通許可の申請の依頼です。ベルカならしてくれるそうだから」
「反政府軍もいつまで攻勢でいられるかですな・・・」と職員は不安そうに言った。
「いや、反政府軍の力を甘く見ているよ。確かに物量的や寄せ集めもいるが、
この目で反政府の力を見た。補給線を完全に確保すると、この戦い勝てる」と。
一緒に郵便局のソファーにいた、50過ぎのおばさんが、
「反政府軍には、頑張ってほしいわね。ベルカの時代は独裁だったから、政府が敵だと
大変よ。やっと独立したとゆうのに共和国も大変よ」と。
少しティムは笑い、
「私は新聞記者ですが、銃の代わりに取材で戦いたい。ウスティオ政府にへの不満の声を
意見としてインタビューでまとまたいのですが」
「ええ、私の声が届くならいいですけど」ティムは女性から、色々な不満をまとめていった。