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新聞社のティムは仕事に追われていた。
ウスティオの反乱のニュースはウスティオだけでなくベルカの国民も多く関心を持った。
ティムは新聞社で書類の整理をしていた。
その中で、ベルカ動乱の記事だけを切り取って自分のデータに保存している。
そんな毎日で、上司に、ベルカの反乱軍、反政府軍の従軍記者として、
ウスティオ内戦に参加したいと伝えた。
「それは君の自由だよ」と編集者の上司は答えた。
その夜、外の首都の公園でニートベルトに会った。
「ウスティオに戻るのか?」小さくニートベルトは言った。
「君はベルカ思想に陶酔しているんじゃないか?」
「ベルカ思想にはそんな事はない」とニートベルト。
「軍との対立も受ける事になるぞ」
「覚悟はしている」
そう言うと、ニートベルトは、スハルスキーの像に石をぶつけ初めた。
「スハルスキー!貴方が僕達の象徴だった。でも、このままいけば、
このベルカは良くならない。貴方の頃は認める。
僕の本当の理想像を教えてくれ」、貴方が生きていたら時代の変化を議論したい。
貴方の時代のベルカは良かった。目指したベルカを実現するために。
でも今はそれは独裁へと繋がった」
ニートベルトは冷静に戻ると
「ウスティオに戻るのか。従軍記者として気を付けてな」
「ああ」ティムは言った。