04
それからしばらくして、剣の道場が近徳のために大阪の堺に剣の紹介状を書いてくれた。それからはるばる近徳は大阪に修行の旅に出る。
それから月日が流れた。
大阪に着いた頃は3月をむかえようとしていた。
大阪で剣の修行を積んでいたが、当時日本に滞在していた宣教師ルイス・フロイスの会話に近徳は英語ができるとの事で通訳として取り立てられる事になった。そしてフロイス日本史の編纂をしたり、手伝いや近徳を海外貿易の商人の一人として通訳として招きたいとの事。修行ばかりだったが、仕事も増えた。
近徳は道場の持っている農家の畑で高麗にんじんのような日本のにんじんの品種改良をしていたが、
そんな日、近徳は堺の商人と一緒に、田舎の国の甲斐国を訪れる事になった。
近徳は堺から穴山信君に短い間、商人とともに招かれた。
甲斐に堺の商人が訪れていた。
桜の散るのが見える、一室に通された2人に信君は声をかける。
「ご機嫌うるわしく」
「よいよい」信君は言う。
信君は繰り返す。
「今、お金には余裕がある。堺の者等、甲斐の田舎に滅多に来ぬ、
今の時期で買い物をたくさんしたい」
「私は堺で通訳をしている者にございます。異国の言葉が話せるうえ、堺で外国との交易の仕事をしています」と近徳は言った。
そして信君は近徳の知り合いの同じく甲斐を訪れた商人に、
「どうゆう事かな」
「ぜひ品物があれば」
「ううむ。そうだな今軍馬が少し足りておらん」
「馬何頭?」
「目で見て確かめてほしい。金山から得たお金で最低でも後200頭はほしい。堺のものなら安く手に入ると聞いておるが。今、軍の強化に甲斐は力を入れている。信濃統一もした、次は」
そう言って、信君は近徳を馬小屋に案内した。
多くの木曽馬がいる。
それを見て、この時代の馬は小さいと感じた。
「後、200頭手に入りますか?」
「ええ」
「それとその馬の外国の馬は手に入りますか?」と信君がいる前で近徳は商人に言った。
「なんとかしてみましょう。甲斐には滅多に来ぬので、今の時期だけなら外国馬も手に入る」
「異国の馬?」信君は聞く、
近徳は「日本の武田軍の木曽馬は異国馬と違って体も小さく、速さも持久力もない。異国の馬を輸入してみればどうかと」
この時期、東インド会社なら安く手に入れれそうだが・・・いや1600年だからまだ先だな・・・近徳は思う。
数ヵ後、交易でオランダ人と今の時期だけなら外国馬は取り扱っているようだ。近徳はたくさんの外国の馬を連れ信君の元を訪れた。
200頭とは言わず手に入るだけの多さで、
まさに道は軍が動くほどの多さで道の農民達が凄いと見つめていた。
近徳は競馬ゲームの経験があって、馬は詳しいほうで、
手に入れた沢山の外国の馬の品種を見せた。
「高い買い物だったが、はたしてどうゆう馬だろう」
信君に商人と一緒に近徳は得意げに馬の品種を紹介する。
「これはアングロアラブと言って、長く走れて気性もよく跳躍に優れています」そして、
「この種はクォーターホースと言って、馬のできる事ならなんでもできます」
「この種はサラブレッドと言って、馬の中では一番早く走れます」
「200頭と言わず手に入るだけだか、こんな田舎に立派な馬達じゃ、ぜひ譲ってほしい」
近徳は考えて、
「ここに用意した馬は信君殿に差し上げます。では、今武田軍が使っている馬の木曽馬にアングロアラブの気性や頑丈さや跳躍力と持久力とクォーターホースの機動性とサラブレッドのスピードのある種を交配して新しい種を作ってはどうでしょう?それならば、ここにある多くの異国馬で甲斐で内国生産すれば、高い異国馬クラスの馬も安く馬も手に入ります。甲斐は山国だし堺の支店もなにもありませんが、今の時期や今後、軍馬だけの数は買えて甲斐にも運べれるようにもしましょう」
「よしそうしてくれ」信君はうなずいた。
武田騎馬隊の誕生だった。
それから近徳は関東の国に向かう。