02
大学の学園祭の朝
近徳は大学を回っていた。
色々な食べ物の店屋台があって、大学の部ごとにたくさんの品が出展されている。
敦は体育館に行って、友達と体育館で行われる、バンドの音楽やもようしものを見ていた。バンドの1曲目は小さな恋の歌 次はWaになっておどろうとか
それと体育館ではミュージカルもしていた。
曲が終わると、拍手が聞こえる。敦も曲が終わると手をたたく。
「今から店に行ってホットドッグ買ってくる」友達は言った。
それから体育館の裏で煙草をふかしていると、近徳に会う。
「学園祭を手伝ってくれる高校生の奴がいるんだ」
「小川俊介です。学園祭の手伝いよろしくお願いします」手伝いの俊介は言った。
「はじめまして、末包近徳です」近徳は答える。
「学園祭をよろしくお願いします。昼をむかえると忙しくなるから」
学園祭の日に教授が、
「できた、できた」
と教授は走り回っていた。
「あの教授、頭が狂ったようだ」
周りの学生が話する。
「この学園祭に教授の新しく開発したメモリー装置が出展するんだ。その商品を見たいと、大物の人が来ている」
「あの教授さん、元々政府関係の仕事に就いていたみたいなんだが、今は引退して大学の教授」
「凄いな」
「その被験者に僕達剣道部の連中を選びたいそうなんだ。教授が政府の要請で被験者を集めているんだ」
「教授は?」
「今いる」
「今から話をうかがおう」
教授の部屋に厚と近徳で行く。
「私の開発した装置だ」教授は嬉しそうに言った。
「君達は知らんだろうがね、私も政府機関に勤めていた時期があってね、その頃に悲願だった、メモリー装置がやっと開発できた」
「被験者を僕達には?」
「簡単なテストだけだよ」
「学園祭に出すのですか?」
「そうだよ。その前に君達に簡単なテストをしたい。
この装置を使うと、
君達の脳の意識は別のメモリーの2次元の世界と置き換わって、
時間も何年も現実で1日なんだよ。
君の脳が何年もの世界を体験したと錯覚するだけで、現実はただの1日だ」
「凄い」
「君らにぜひ被験者になってほしい」
「でも安全なんですか」と敦は言う。
「動物実験はした」
そう言って教授は厚を別の部屋に通す。
写真を見せて、
「これは吹奏楽部の人だよ。結婚生活を送りたいって、
体験して動画に収めた」
「厚君、君は記憶の世界に行ったら何をしたい?」
考えて、
「そうだなタイムスリップしたいな」近徳は言った。
「では君達をどの時代の世界を体験さすは教えない。君達の意識はこのDVDの中にはいっている。君達は時代の主人公だ」
教授は3人の行きたい時代を紙に書いて渡すよう言った。
3人はそれぞれ自分の行きたい時代を紙に書いて、教授に渡した。
「僕達もいれてくれ」
友達の剣道部の部員達が自分達もなりたいと言ってきた。
「この人達も?」
「俊介君も被験者になってもらった」と教授は笑って言う。
「やっと被験者が集まったよ」教授は言う。黒服の男達が出てきた。
「じゃあまずこの装置を頭に取り付けてくれないか」黒服の男は言った。
そう言って、厚や近徳と俊介達に取り付ける。
「この人達の知り合いですか」驚いて敦は言う。
電源が入って、同じコンピューターに3人の意識をインプットした。
そして今から、厚が体験する時代のDVDをいれる。
厚の意識は暗くなる。
いいかね君の現実の1日はこの世界の数十年だよ・・・
教授の声が響いた。