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捜査室は暗い雰囲気だった。課長が黒板にある覚せい剤の疑いのある芸能人の写真を1つ1つピンセットで止めていた。
その写真に結衣の姿もあった。
僕は黙っていた。
会議終了した夜の日に結衣に電話をかける。覚せい剤の取り締まりで、警察がお前をさがしているんだって。いい加減にやめなさい。更生施設でも入院したほうがいい。と僕は伝言をいれる。
TVをつけると、ネットの広がりがどうだこうだでの討論をしていた。
そうするうちの夜はふけていく。
僕はソファアに横たわり少し眠りについた。5時間程して、目を覚ますと留守番の伝言が入っていた。
「お願い助けて・・・」
結衣からだった。僕はため息を吐き、机に額を押し付け上体をかがみこんだ。
「なぜだ・・・」
その時の結衣を救ってあげれない歯がゆさに満ちていた。
数回の電話で、結衣の通じた。
「どうしているの」
「芸能人とかはひきつずきやっていているけど、クスリがやめられない。
前の男からクスリを買っているけど」
「本当に大丈夫なのか?」
「やめたいのか?」
「そう」
「俺が頑張るよりも、自分の信念が1番大切なんだぞ」
「言われなくても分かっている」
「今、どうしているんだ」
「男と別れて、子供と暮らしている」
「頑張れ」
電話を切ると、その後よしはるに電話をかけた。
「今から、結衣の家にいく。結衣を救いたい」
その夜結衣の家によしはるが来た。
「警察が結衣の事調べるかもしれないんだ」
「それは、知ってる。聞いた」
そう言って鏡を見つめる二人。
「結衣の事は人一倍心配している」
「馬鹿のくせに」
「僕は馬鹿だけど、結衣には僕が付いている」
「ありがとう」
そう言って結衣は笑った。
その時、子供が大泣きして、結衣はもう1度よしはるを見て笑った。