脱出
城の用意された部屋に着いた。
「いい1日だったな、ラジオでも聞く?」
「ラジオ?」
「わからない」
「何が」
「ラジオって何?」
「へえ。知らないんだ」
「ごめんなさい。この島以外の事は何も勉強させてくれないので・・・」
祐介は驚く。
そう言った後、詩織は服を脱ぎ始めた。
「えっ、どうゆう事」
「これは島のしきたりなので・・・」
びっくりした祐介は杏を拒絶する。
「私達女性は島での生活しか認められていません。男性は貴族の身分なので・・・」
「どうゆう事」
「私達島の女性は皆クローンで奴隷としてオークションで買い取られた娘です。この島は女性しかいません」
「信じられない」祐介は驚いた。
「司法機関はないの?」
「司法・機関?」
「警察とかだよ」
詩織は沈黙した後、
「そうゆうものはありません。この島の男性は貴族なので。ここは昔から女性刑務所なので・・・」
祐介は驚く。
詩織は沈黙すると、
「ここの島のクローンの女性がどうなっているか知りたい?」と言った。
「ああ」
詩織はわからないように祐介を誘った。
「こっち」
それからエレベーターで地下に降りる。
地下に着くと杏は灯油ランプに火をつけて暗い地下牢を案内した。
階段が続いている。
そこを通ると多くの小さい部屋があり鍵がかけられている。
「見てください」
祐介は締まっている戸の少しある所から部屋を見た。
まだ幼い女の子が刑務所のような部屋でいた。
「女性は生まれた時からの娘もいて奴隷商人からオークションで買い取られ、この刑務所で育てられるのです・・・。外の事は大人になっても知れません・・・。ここで男性の奴隷として育てられます。女性は牢の中で1生を終えるのです・・・。」
「貴方もですか?」
「私は子供の頃に今の古木様に気に入られて、子供の頃から城で育ちました。でも塀に囲まれて、外の事はよく知りません・・・。
そのせいか私のIQは80にも満ちていません。ここの女性達もです。
気に入った女性の食事に精力増強剤を混ぜる悪い男性もいて・・・。
ここの女性は本当に悲惨な人生を送っています・・・」
「やばいよ。こんな事教えられても、やばいよ」
その時、祐介の頭に激痛がはしって1舜祐介の意識はなくなり、祐介は倒れこんだ。
「おい、何をしている」
大柄の島の刑務官が鉄の棒で祐介の頭を打ったのである。
刑務官は杏を捕まえて、捕らえようとした。
詩織は刑務官の懐にあったピストルを奪い取り、
「やめてください」と叫んだ。
「危険な真似をすると撃ちます」
「へえ〜できるのか杏、後で古木に何されるかわからないぞ」
「やめて!」
「ええい!」
刑務官は詩織を鉄の棒で殴ろうとした。
銃声が響いた。
祐介が気ずくと刑務官は死んでいた。
「まずい、逃げないと」
「どうする」
「沖にボートがある、それに乗って逃げるんだ」
祐介と詩織は夜の闇に紛れて城を出た。
刑務官の男が祐介達によって殺された情報は寝室の古木の所に届いた。
「どうゆう事だ。客人のあの男何をした」
「詩織も一緒らしいようです、どうなされますか?」
「島の事が外の人間にもれると厄介だ」
「では?」
「殺せ」
「2人ともですか?」
古木は考えると、
「女は捕まえろ、地下室で監禁すればいい」
島に警報が鳴り響いた。
祐介はスタッフの一人とすずと一緒に沖に急いだ。
追手だ、手には銃が握られている。
祐介は仲間に、
「急げ!」
「縄が外せない」
「殺されたいのかよ!急げ!」
縄を祐介はナイフで切断すると、ボートで島を脱出して船に急いだ。
船で寝泊まりしていた仲間の1人に事情を話し、船は島を離れた。
だが追手の一人の船が船を見つけて、
「止まりなさい」
仲間は祐介を船の地下室に急いで隠した。
追手は船に移ると、
「城の客人を探している」
「誰も来ていませんが」
「船の地下を調べていいかね」
「どうぞ」
地下へ向かおうとした追手の一人は銃声とともに倒れた。
仲間が発砲した。
「スピードを上げて逃げるぞ」
祐介達は島から脱出して州の本土に向かった。