高齢期の出逢い
圭司はもう60を今年で迎える。
会社も退職して、自宅で自分の誕生パーティーをしていた。
狭いマンションで知り合い3人を集めて、知り合いが安く買ってきた、
チョコレーとトでできた、
クリスマスケーキを作ってくれて、それでその日の祝いをしてくれた。
その日は昼で気温は凄く暑かった。
暑さを気にかけて、知り合いに、
「圭司さん、どこかに行って飲みませんか?」
と言われて、
少しの酒ならいいだろうが、
「なにぶん、この暑さだから、午前中は外出は控えたいんだが」
と圭司は言って、夕方まで知り合いと誕生日を店で祝うのは控えたかった。
自分の家に招いて、夜まで話で盛り上がっていたが、
よくある日で、圭司自身知り合いに合わせていた感じで、
夕方を過ぎると、話の輪から離れて、
ソファーでTVを鑑賞していた。
そのうち日もくれて、知り合いは圭司の誕生パーティーなんて忘れたかのように、
知り合いどうしで盛り上がっていた。
「実際、こんな集まる日は少ないんだ、なにせ毎日退職してやる事がなくてね。
こんな日しか知り合いが家にこないんだよ」
と圭司は自分の事を言う。
すると一人が、
「これから夕方になって冷えてきたし、飲みなおしませんか?」と言った。
それで近くの店で会社時代の後輩の友人とかと飲みなおす事にした。
その日の圭司は調子に乗って、酒を多く飲んで、
店から出る頃には酔いつぶれて、店の外で座り込んでしまった。
「大丈夫ですか?」
たまたまそこへ知り合いの後輩の友人の女性が通りかかり、圭司の事を抱き起してくれた。
その女性を見て、圭司はすごいいい娘だと感じて、
そのうちその女性と仲良くなった。
名前は薫。
(最近は独り者とか寝たきりの人に家事をしてくれる家政婦さんを安く雇える。
ゴミ屋敷にならないようや食事作ってくれる)
知り合いも少ないので圭司は薫の電話番号を聞いて、
しきりに電話するようになった。
薫は老化しない遺伝子操作の細胞の受精卵で作られた歳いっても無限に分裂し老化しない生殖細胞のよさにした万能細胞ベビーの女性で、遺伝子操作やエクソソーム技術などにより、若いのが長いようになり、
年齢は50歳代。
でもそのおかげでまだ体は20代のように若い美人の女性だった。
それにより、仕事ばかりで負け組は恋愛もいい娘と20代、30代の10年間だけだったのを歳いっても若い娘の美人と恋愛できる期間も長くなった。それにより何歳でも若い。50代の結婚も普通。老化しない細胞により平均寿命が100歳が普通となる。
(ナノテクノロジーと遺伝子操作で老化しない万能細胞でできた女性は体は歳いっても若く長寿。老化しない細胞で作られたスポーツ選手は54歳代まで現役が多い。プロは1流以外40代とかまでで、それを過ぎた人は社会人で活躍している。病院でプロスポーツマンも引退までの歳や普通の人も30歳までは認められていないが、30以降の40代でも、栄養失調の体が治る。筋ジストロフィーのIPsの治療を使い低筋肉の人への筋肉の移植やIPSで筋肉を作ったり筋肉を作れとの脳から命令を出す薬などを処方してくれる。40歳でも筋肉ムキムキにできる、外科がある。40代でボディビルダー目指したい人とか。重力ジムとかでもしてくれている。才能は禁止だが40代で筋肉ムキムキは目指せる。また30以降の低身長の平均身長に達していない、そこまで気にしている人は保険の保障が下り、治療のため、IPSで骨を作って移植して身長を伸ばせる。基本的、ガタカ時代で欧米の身長になったため、移植は少ない。また皮膚科でIPSの治療ができる。歳いっても人生に勝てるよう資格取得の年齢制限もなくなった)
そんな薫と仲が良くなって、妻に内緒で浮気をしていた。
自分は薫と違って普通の爺さんだ、
相手にしてくれないと思ったが、圭司の恋だった。
妻に内緒で電話をして会ったりするうち恋心が芽生え、
薫の事を好きになっていった。
ある晩、一緒にいた圭司は薫に
「こんな僕はお爺さんだけど、君を抱きたいんだ」
「好きだ」
「圭司さん・・・」
そんな悩みに薫は答えてくれた。
そんなある日、
買い物から帰った妻の声がいつものように飼っている猫を撫でて、部屋に戻ってくると、妻はいきなりその場に倒れた。
声が聞こえないと心配して妻の所へ向かう。
妻が倒れていた。
「京子、しっかりしろよ、早く病院に」
その日の診断で医者に心臓病だとゆう事が告げられる。
「この病気はもう治りません・・・。覚悟していてください」
医師の診断だった。
診察室を出た圭司は近くの椅子に座り込んでボウっとしていたが、
少し泣いた。
しょっちゅう圭司は妻の見舞いに訪れていたが、
その半年後、妻は帰らぬ人となった。
妻が死んで数日たって、
自宅の扇風機で体を休めていると、
携帯がなった。
薫からだった。
「どうしたのですか?」
「会えませんか?」
「ああ実は家内が死んでね」
「奥さんが・・・」
「今は誰とも会う気がしないんだ」
薫は妻の葬儀等を親戚と一緒に手助けしてくれて、
いろいろと協力してくれた。
(親や配偶者がなくなるとくれるはずだった年金は全額受給できるようになった)
手続きを終えた後、
そんな日がたった時、
車で薫と話していて、薫は前の旦那の事を言っていた。
歳がいって暴力が目立つようになり、
子供も実家に寄り付かないようようだ。
そんな中、圭司に結婚感情が芽生える、
薫は50歳を過ぎていても、老化しない細胞のまだ若く綺麗な女性、
自分はこんな老いぼれ、若い中年の男も放っておかない人だ、
圭司は悩んでいた。
そんな中、一緒に夜を過ごしていた時、
圭司は薫にプロポーズする。
「圭司さん」
薫はそれを快く受け入れてくれた。
それから結婚式を上げずに入籍した二人。
朝、二人は手を繋いで、よくとなりの公園に猫を散歩させに行っていた。