03
父がたまたま家に置いていたお金を取った事は父にバレた。
直樹を呼び出して、
父はしつこく聞いた。
「お金取ったのか?ただでさえないのにお前しかいないはずだ!」
「取った」
直樹は自白。
「このバカ息子!」
直樹は少し悲鳴を上げた。
「ああ〜!」
そんな中、中学も卒業式を迎える事になる。
卒業式の日は皆気持ちが高ぶっていた。
直樹も今日で知り合いとは会えなくなる人も出てくる。
「直樹、写真撮ろうよ」仲のいい女の娘達や友達が言う。
直樹だけは、
「う、うん」
直樹と仲のいい女の子が直樹を呼び出した。
「何の話?」
「高校決まった?」
「う、うん。難関校受験したけど無理、一応相応の高校」
「ねえ」
「何?」
「直樹君、私と付き合わない?もう会えなくなる前に」
直樹は少し考えて、「うん」
と答えた。
直樹とその娘は一緒にお祭りに行ったりして、
仲を深めていた。
ラブホで激しく求めあう二人。
父の目を盗んでは、彼女に息をつく、時間を求める。
直樹も家庭への不満を彼女が救いだった。
夜遅くまでたって、家に帰ってきた直樹と彼女、
「直樹〜。ねえ、話聞いてよ」
彼女が直樹の体をもたれる。
だが、直樹の目は真剣になる。
父だった。
「こんな時間まで何してた」
直樹は彼女の体をのけると、
「ちょっとあっちいっていてて」
と彼女に言った。