迷宮
無限に続く、丸型のマンホール通路の迷路を政人は抜けていった。
追手が彼を探している。この迷路を抜ければ外へ出られる。
迷路のそのうち迷路の薄暗い所に出た。
「貴方はこの迷路から出たいのですか?」
目をやると、システムから隠れ住んでいた、ミッキーマウスやE・Tの子供達の夢達が話しかけた。
「私達はこの迷宮に追いやられて数百年たちます」
彼らはまるでミノス島の迷宮のような迷路に追手を逃れている。
「心配いらない。貴方達を開放してあげる」
夢達が政人の答えに小声で話しをかわす。
「数百年前、邪悪な者たちがミノタウロスを閉じ込めたように、システムに彼女の意識を閉じ込めた。彼女の子供の頃の夢を子の迷宮に閉じ込め、彼女の夢は消え、絶望の人生となり消えつつあった。だが救いにきた。
この迷宮はシステムが作り上げた迷宮。そう簡単には出れない。
この迷宮は夢だけじゃなく、愛や希望も閉じ込められている。
自分達の解放の力を爆発させても迷宮から出れるか。
苦しんでいる彼らを開放しよう」
政人は夢達を導くためこの迷宮を管理しているシステムに戦いを挑もうと決心した。
システムの中枢に向かう、その時光が政人の道すじを照らし、光が政人に道を作った。
道とともに政人はシステムの小型コンピューターの大軍が道を開く。
迷宮を抜け出すには、彼女の力が必要だ。
彼女の意識はシステムに順応していた。
彼女は力を絞り、迷宮を抜け出す方法を探していた。
光は道を照らし、政人達に道すじを教えてくれる。
ミノス島でミノタウロスを倒した勇者は糸を使って迷宮を脱したように、
政人達に光で道を教えてくれた。
迷路を抜けるとマンホールをぶち破り、地上に出る。
「システムから1次的に逃れたぞ」
政人は山下と美保を連れて車に乗り、道を進む。