航海日誌3
船は西に進んでいた。風がきつくなる中、浩一は磁石はオーストラリアを指していた。
浩一は船員に
「おい、後どのくらいだ」
「この方角だとオーストラリアには1週間後着ける、だが問題なのはこの天気だ」
「どうゆう事だ」
「嵐が来る」
その予感どうりふけてくるにつれ、波は高くなり嵐が船を襲った。
大波の中、
「全員デッキから船室に移動しろ」
「ふう〜凄い嵐だな」
船室で祐介と浩一は語り合う。
「オーストラリアについたらどうするんだ?」
「それはまだ決めてないよ。長旅だがいろいろと好きな事をするさ」
長旅の疲れか祐介達は嵐で揺れる船内の寝室で早めに眠った。
次の朝は嵐もふけていて、浩一は海図をめくり、船員と話しをして、
「この航路はオーストラリアに早く着くが他の海賊達がいるな、オーストラリア州クイーンズランドの沿岸警備船がいる航路の方がいいんじゃないか?」
「いや、今で行く」
船が進んでいると、別の3隻の船が近付いてきた、浩一はデッキに出ると、双眼鏡で船を確認する。
「まいったな・・・やっぱり別の航路の方がよかったかな」
やはり3隻の船は海賊だった。
海賊船が、
「お〜い止まれ」とのメガホンで声をかける。
船員は「停止しますか?船長?」
「無視して通らせてもらえ」
だがそうはいかなかった。海賊船は「止まらないと発砲するといった」
船員が「船長、いざこざは嫌なのはわかりますが、止まって様子をみましょう」
「わかった」
祐介達が乗る船が止まると、3隻の船から一人ずつ海賊達が乗り移って来た、
厄介な川田の連中だ。
祐介が「あいつらは?」
「川田の連中だここら一体はあいつらの縄張りだ」と言った。
一人の大柄な体格をした片目の男が祐介達の船に乗り移って仲間に、
「船の荷物を運び出せ〜」と言った。
それを聞くと浩一は、「おい、やめろ」
「ここは俺達の縄張りだぜ」
浩一は祐介を指して、
「実はオーストラリアに行きたいんだ」
「へぇ〜浩一、ここを通りたいって、そうはいかないぜ、ここは俺達のシマだ、
おまえらじゃないぜ」
「あの男と女がオーストラリア旅行したいらしくてな、今金もらって乗せてってやる最中なんだよ。海賊のよしみで通らせてくんね〜かな」
浩一は川田を船室に案内すると、事情を語り出した。
「南アメリカから来た旅行者を乗せていってるだけなんだ」
川田はフォークで船内のフルーツをさして食べ終わると後ろ向きにたって、
「あの二人を連れて来いよ」と言った。
「おいおい勘弁してくれよ、俺も商売なんだよ」
「いいからつれてこいよ」
祐介達は船内に呼ばれて、「旅行者です」と告げる。
「浩一に150万払って、オーストラリアに連れて行ってくれるよう頼んだ」
それを聞くと川田は考えた後、仲間の船員に「大した金をもってそうだ」とこそこそと告げる、そして祐介にの頭に小型の安楽死銃を突き付けて、
「たいした金をもってるそうじゃないか」と言い、
「2人を捕らえろ」と言って、祐介達2人捕らえてデッキに連れて行った、
祐介達2人はデッキに連れていかれ、「こいつらを殺す」と川田はいった。
「沿岸警備の連中にこいつらのどちらかが密告すると厄介だ、ここは俺達のシマだ殺して海のもくずにしてしまえ」と言う。
祐介達は甲板で引きずり出され、祐介に川田は銃を向けて撃とうとした、
だがそれを見ていた浩一が、川田を撃って、
「全員戦闘配備につけ!船を追い払え!全速全進突っ切るぞ!」
浩一の仲間達はそれを聞くと全員雄たけびを上げて、川田の部下達と戦闘態勢にはいった、
20分間の死闘の末、敵はたじろいだ、だが浩一に
「おい、止まれ」
と後ろから声がかかった。危機を感じたか浩一は手を上げた。
勢いを失せたのを川田の仲間が見て、
「おとなしく降伏しないと命はないぞ」
と言った。最後をさとった浩一だったが、
だが次の瞬間、船体が大きく揺れた、
「何だ?」
その時、浩一の放った安楽死銃の銃弾がその仲間を撃った。海に転落する仲間、
その時、黒い影が水面を覆って落ちた川田の仲間を食いちぎった、
「エルゴだ!」
エルゴの体当たりに川田の海賊船1隻の小さいほうの船は横倒しになり多くの川田の部下がエルゴの巨大な口の餌食となった、
「全速!逃げ切るぞ!」
浩一は叫び、祐介達を乗せた船は全速で海賊船を振り切って、海域の脱出に成功した。