リオデジャネイロの客人
ブラジルのリオデジャネイロに着いた頃には夜になっていた。
地下鉄に乗って街を旅する。そうしてブラジルの広場についた。
リオデジャネイロの広場では市場が開かれていた。
祐介は店の宝石店で宝石を見たり、詩織は服を見たりしていて、
市場で詩織のために祐介は新しい靴と上着を買ってあげた。
その日は二人はブラジルのレストランで食事をしていた。
祐介は詩織と自分に酒を2つ注文した、
「南アメリカの旅は本当にいい、これから世界を回るんだ」
詩織は世界の広さに喜んでいて、幸せでいっぱいだった。
「私はあなたのような友人をもてて幸せです。この世界旅行、私のためにもしてくれて本当にありがとう」
「リオデジャネイロは世界で有数の大都市なんだ、かつてここはブラジル1の大都市だったんだ」
「祐介さんって何でも知っているのね」
「祐介さんでなくて祐介ってこれから呼んでもいい?」
「ああ、世界旅行はいいなぁ」
その時、レストランに来ていた2人一人の紳士風の口数の多い歳のいった客の一人が突然倒れた、
「どうした」
その客は何も言わず苦しんでいる、レストランが騒がしくなった、
祐介は駆け寄ると英語で、
「どこが苦しい?医者を呼んだほうがいい」と言う、
「病院はあるか?」
「この時間帯は締まっているよ」と他の客は言った、
「電話は使えるかな?緊急の病院の電話番号を教えてくれ?」
店の人が出てきた、祐介は自分のスマホで連絡をいれる、
「どこが苦しい?一応僕は日本の医師の資格を持っているから、病院の人が来る前に応急処置をしたい、わかる?どこが苦しい?」
「胸が・・・」
祐介は持っていた荷物から応急処置のため器具を取り出すと診察しだした、
「胸が苦しいか・・・。心臓病の可能性があるな・・・普通のレントゲンだけでなく、ちゃんと調べたほうがいい」
「苦しい・・・」
「大丈夫、安静にしないとここはレストランだし、そうだ店の人に頼んで店の職員の休む部屋をこの人が休めるよう使わせてもらえないかな」店の人にお願いする。
「わかりました」
「じゃあ一緒に肩をおぶって運ぼう」
そう言って客を運ぶ、
「大丈夫だからね」
それで30分休ませたら、救急車が来た。
「なんとかなったな・・・」
それからしばらくして、詩織と祐介はブラジルの州のダンスパーティに客人で招かれた。
ダンスで皆盛り上がっている、
リオのカーニバルと言った感じだ、
そこで祐介は詩織に、
「詩織、踊ろうよ」と誘った、
2人は曲に合わせて、ダンスを見よう見まねでふざけて踊った、
それから2人は机に座ると話す、
「所持金が南アメリカの旅だけで少なくならないよう、考えないとな・・・」
そこにあのレストランの老人の客の一人が2人を見つけて話しかけてきた、
「貴方は・・・」
驚く2人、
「あの時はありがとう、あなた達二人を招いたのは実は私です、私はこの州に努めている一人でちょうど知り合いのパーティーがあったものですからあなた達をここに招待しました、あなた達はどうゆう仕事の方ですか?」
祐介が、
「僕は日本の海洋研究をしているもので祐介といいます、こっちは詩織」
「綺麗な方で・・・奥様ですか?」
祐介は少し頬を赤くして、
「嫌、友人です」
「ブラジルには何の用で」
「実は世界旅行に詩織を連れていきたくて、僕も思い出作りに世界旅行をしようって彼女を誘ったんです」
「これからは?」
「世界を回る予定です、ですが所持金が南アメリカ旅行だけで多く使ってしまいまして」と笑い話にしようとすると、
「あの時世話になったのは私の父でして残念ながらあの時、病院に担ぎ込まれて亡くなったのですが」
「そうですか残念です・・・」
すると彼は、
「そうですか、ではこれを差し上げたいな」
と言って、小切手をペンで金額を書いて祐介に渡した、
「これは気持ちです、受け取ってください」
「こんな大金うけとれませんよ」
「世界旅行を楽しめるよう、この額をあげますよ」
祐介達はこれで旅の費用には困らなくなれた、ただ老人が亡くなったのは
祐介には残念だった。